出産・子育てと両立できた中古住宅購入×リノベーション
司会者 ご自宅をリノベーションされた皆さんですが、なぜマエダハウジングさんに依頼されたのでしょうか。
森中様 私たちがリノベーションしたのは主人の実家の持ち家です。主人は両親亡き後、この家で一人暮らしをしていて、結婚してからは賃貸マンションで暮らしていました。その後、この家を全面改装することを検討し始め、リフォームイベントにも何度か参加したのですが、大まかな住所しか伝えてないのに営業マンが家を訪ねてきたという経験をしたことも。熱心な方だったのでしょうが、そういった営業スタイルは私には合いませんでした。マエダハウジングさんのことは本誌を読んで知っていてコンタクトを取りましたが、他社のようなしつこさがなくて良かったです。実家は室内に物があふれている状態からのスタートだったので大変でしたが、プランニングをしていよいよ工事…という段階で私の妊娠が発覚。そこでひとまずリノベーションは中断して、出産後に再開しました。
吉田様:ご主人 我が家は、今までは賃貸マンションでしたが部屋数が少なく、子どもにそれぞれの部屋が欲しかったので、マエダハウジングさんで物件を探してもらい、ほぼ全面改装しました。妻が読んでいた本誌を見て、「自分たちが望む家を実現するにはリノベーションしかない! 」と確信し、マエダハウジングさんを訪ねたのです。そこで、物件探しもしてもらえることを知り、リノベーションまで一貫してやってもらえるのならありがたいと思ってお願いすることにしました。不動産のことは素人の私たちにとって分からないことも多かったので助かりましたね。物件は、子どもの学区を変えたくなかったので、以前のマンションの近くで探しました。一戸建ては予算的に手が届かないと思っていたので検討せず、子どもの学区から考えると中古マンションしか選択肢がなかったので、最初から中古マンションに絞りました。
芦浦様:奥さま 私たちは、新築・中古を限定せず不動産会社を4〜5社くらい回って、最終的にマエダハウジングさんに決めました。このとき、私も妊娠していたので体はしんどいし、生活が一旦落ち着いてから物件探しを再開しようと思って一度探すのを止めました。その後、出産が終わってちょうど落ち着いた頃に、マエダハウジングさんだけが「その後、体調はいかがですか? 」という旨のハガキを送ってくれたんです。そういった気遣いはとてもうれしかったですね。他の不動産会社からは一切そういったことはなく、たまに電話で「新しい物件が出ました」という連絡が来た程度。やっぱり最終的には人と人との関係が大事だと思って、マエダハウジングさんに物件探しからお願いしました。物件は、車を持たなくても生活できるよう、駅に近いという利便性が絶対条件。そこは譲れませんでしたね。思い通りの物件が見つかり、私が見に行って決めたので、主人にはほぼ事後報告になりました(笑)。
司会者 皆さんそれぞれこだわりのあるリノベーションを実現されたようですね。
森中様 私は、「昭和レトロモダン」をテーマにプランニングを行いました。私は口で伝えるのが苦手なので、イメージを具体的に伝えるためにイラストを自分で描きました。経験上、パソコンソフトのイラストレータが使えるため、これでイラストを作った方が一目瞭然で伝わると思って。タイルなども自分で配色を考えてメーカーさんにお願いするなどもしました。
芦浦様:奥さま 自分の好きな場所で好きなように注文住宅を建てられたら一番理想的ですが、正直なところ予算がまったく足りなかったので消去法の結果リノベーションに…。私は大学時代に少し建築を学んだので、リノベーションの良さは知っていました。プランを進める中で、実は初めのプランを一旦白紙に戻したんですよ。自分の「こうしたい」という理想と、予算という現実の間にギャップがあって。限られた予算の中で自分の思いをどこまで叶えられるかというせめぎあいとの戦いでした。理想を他のものに変えて納得のいくものにするまで大きな葛藤があり、ギャップを解消するための提案をマエダハウジングさんにもしていただきました。ただ、どうしても譲れない部分もあって、最終的には予算を少しオーバーしてしまいましたけど(笑)。何かを削るということがなかなかできなかったんです。「削る」ということは自分の好きなものではなくなるような気がして。それで、結局ゼロからプランをやり直して、自分の好きなテイストを少しずつ入れていくことで最終的に満足のいくプランにたどりつきました。
芦浦様:ご主人 賃貸マンションに住んでいたので、“一戸建てに住むなら広いお風呂”という思いがありました。妻はお風呂にそれほどこだわりはなく、できれば予算的に抑えたいと思っていたようですが(笑)。ショールームで、予定していた価格帯の浴槽に入ってみたらかなり狭くて…。せっかく一戸建てに住むのに、マンションと同じ大きさのお風呂というのは納得がいかず、最終的に大きいサイズの浴槽を選びました。取っ手の部分も、最初は白いプラスチック製でしたが、少し高級感のあるシルバータイプにしました。
吉田様:ご主人 芦浦さんと同じく、理想と現実のギャップは私たちにもありました。本当に必要なものと必要でないものが分からなくなっていたときがありましたね。「ここ、予算的に削る意味があるのかな? 」とか。譲れなかったのは、キッチンの壁と床のタイルです。貼る範囲を狭めるかどうかも悩んだ結果、最終的には全面貼ることに決めました。生活のメインになるのはLDKなので、そこはしっかりこだわってできるだけ削らず、逆にトイレなど別の箇所で予算を抑えるようにしました。
司会者 リノベーションにおいて、大変だったことは何ですか?
森中様 リノベーションの前に、まずは家の掃除が大変でした。主人のお母さんが使っていた物が沢山あって、中には昭和っぽくてかわいい物もありましたが、他は思い切って処分させていただきました。主人にとっては思い出がある物ばかりでなかなか捨てられないので、私が取捨選択していくのですが、一緒にいると一つひとつの物について思い出を語り出すんですよ。でも、「今のマンション生活で足りない物がないということは、ここにある物はいらないってことなんだよ」と言って、主人に納得してもらって捨てるようにしました。あとは、一つひとつの金具などにもこだわったので、ネットで探すのが大変でした。
芦浦様:奥さま 壁の珪藻土塗りに苦労しました。塗ったのは3月でしたが、暖房もないから寒くて寒くて。でもがんばりましたよ。主人がまる1日、2人で2日間かけて塗りました。素人なので、なかなかうまくいかない部分もありましたが、住んでみるとあまり気にならないですね。コストダウンもできましたし、今となっては楽しかった思い出なので、もう1回やりたいくらいです(笑)。
吉田様:ご主人 うちは芦浦さんの真逆。粗塗りと仕上げでまる2日かけて、真夏に壁の漆喰塗りを両親含めた家族でやりました。それほど明かりのない中で塗ったので、仕上がってから蛍光灯の下でよく見てみると、「あ、ここはちゃんと塗れてないな」というところもありましたが、それはそれで味わいになっていますよ。
司会者 皆さんは小さいお子さんがおられる中でリノベーションを経験されましたが、マエダハウジングさんとのやりとりはスムーズにできましたか。
森中様 妊娠中から出産後にかけて、なかなか思うように話が進められないときもあり、一度は「この家を売却して新しく家を建てようか」という話も出ましたが、やはり予算的な面を考えてリノベーションを決行しました。家からなかなか出られませんでしたが、メールでのやりとりを頻繁に行うことで、コミュニケーションはうまくできたと思います。私の都合でお話が中断してしまったのですが、「いつまでも待ちますよ」と、温かい心で接してくださったのは本当にうれしかったですね。担当の女性の方がほぼ同世代で話しやすく、意図も分かってくださったので話を進めやすかったです。リフォーム会社の担当者は男性が多い気がしますが、私は男性が相手だと少し話しづらいタイプ。それに、女性目線での話ができるので、担当者が女性だったことはとても良かったです。
芦浦様:奥さま 娘の幼稚園入園まで時間がないのに、プランを白紙に戻したとき、きっと大手の住宅会社さんなら「もう間に合いませんよ」となるところでしょうが、担当者の方が「納得がいくまでとことんやりましょう」と言ってくださったので、やる気に火が付き、結局入園に間に合わせることができました。それに、妊娠中であるうえに車がなく移動手段がなかった私にとって、送迎をお願いできたのは助かりました。お店でもスタッフの皆さんに子どもの遊び相手になってもらえたので、打ち合わせもうまく進められました。
吉田様:奥さま 私たちはマンションを購入してから数ヶ月でプランニング→工事と進んだので、ギュッと凝縮した濃密な行程だったように思います。物件探しとリノベーションを別の会社に頼んでいたら、もっと大変だったかもしれません。
司会者 リノベーションを検討される方に対して、アドバイスがあればお願いします。
芦浦様:奥さま できるだけお金を貯めておくことかな(笑)。私はそれほど考えずにリノベーションに取りかかって、勢いで進めてしまったところもありましたから。当たり前ですが、何か小さな物でも付け替えるたびにお金がかかってきます。最初から、予算に少しゆとりをもたせておくことも大切かもしれませんね。
吉田様:奥さま 私もお金の話になりますが(笑)、物件を購入してすぐに住めるわけではないから当然なのですが、工事期間中にも元のマンションの家賃がかかることを想定していませんでした。そういった「契約書では見えないお金」にも気をつける必要がありますね。
芦浦様:奥さま 工事中に使う水道と電気の料金も施主が負担しなければなりませんよね。金額にすれば数千円ですから大した金額ではありませんが、最初はどのくらいかかるのか想像がつかなかったので少し不安でした。そのあたりも、最初から把握しておくことは大切でしょうね。
森中様 私はもともと古い物が好き。古い物にはそれを再構築する楽しさがあると思うからです。古くてもていねいに使えば長持ちもするので、これはリノベーションの良さともいえるでしょう。税制面から考えても、新築に比べてリノベーションの魅力はとても大きいと思うので、ぜひ挑戦していただきたいです。
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